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2010年12月25日 (土)

時期別の社会特性

こうした時期別の基本特性の上に、世界や日本の過去の変動を重ね合わせてみると、各時期の社会特性がより詳しく設定できます。詳細は古田隆彦著『人口波動で未来を読む』や『日本はなぜ縮んでゆくのか』などで述べましたが、要約すると、各時期には次のような傾向が現れてきます。

始動期…新文明の開発や導入で、それまで人口を抑えていた、さまざまな人口抑制が緩み、同時に新たな社会・経済構造が助走しはじめる。それとともに、古い社会を担っていた旧勢力と新しい社会を作ろうとする新勢力の間で摩擦が高まり、社会全体に保革対立、混沌や混乱、期待や展望といったムードが高まる。

離陸期…主導文明の選別や浸透によって、人口抑制が解除され、同時に社会・経済の拡大が開始される。それに伴って、新旧激突の後、社会勢力の統一が達成され、新しい時代精神の下で統一・統合のムードが高まる。

上昇期…主導文明の定着・主導化で諸制約が解消されるにつれて、社会・経済は急拡大に移る。その結果、政治的には中心勢力への集中や集権化が進み、社会全体に成長や発展、新規や清新などのムードが高まる。

高揚期…主導文明の更新・再生で人口容量が拡大するにつれて、社会・経済の拡大は絶頂に達する。それとともに、中心勢力の権力もまた絶頂に達し、社会全体に拡大や膨張、豊満や過剰などのムードが高まる。

飽和期…主導文明の飽和・停滞化に伴って、さまざまな人口抑制が作動しはじめ、社会・経済の拡大も鈍化しはじめる。そうなると、中心勢力にも動揺が起こり、社会全体に飽和や閉塞、破局や動揺など、先行きへの不安ムードが広がる。

下降期…主導文明の停滞で人口抑制が完全作動し、同時に社会・経済の停滞、勢力の分散化や形式化が進行する。これに伴って、社会全体に知足や耐乏の気分が高まり、爛熟・頽廃ムードも広がっていくが、他方では新文明への模索も進みはじめる。

以上のように、六つの時期の社会は、自然環境と文明の相関状況によって、それぞれ独自の特性を示します。となると、何度か繰り返される人口波動において、始動期には始動期の、上昇期には上昇期の、下降期には下降期の、それぞれの特性が現れますから、同じような事象が何度か発生する可能性が高まります。言い換えれば、いずれの個別波動においても、それぞれの時期毎に相似関係がなりたつということです。

いうまでもなく、歴史は1回限りのものですから、全く同じことが再び起こることはありえません。とはいえ、個々の事象の背後に潜む基本的な構造に、それぞれ相似性がある以上、似たような事象が何度か起こることは十分考えられます。これこそ「歴史は繰り返す」という言葉の真意だと思います。 

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