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2011年5月20日 (金)

次期文明を展望する(その2)

こうした傾向が今後も続くと仮定すれば、次の文明の方向をある程度予想することができます。それは、現在の工業文明の延長線上に現れる、より高度な工業文明、いわば後期工業文明とでも名づけられる文明の創造です。

現在の工業文明が前期と後期に分かれ、前期工業文明を引き継いだ形で、後期工業文明が新たに登場してくる。江戸後期に西欧から導入した前期工業文明を、国内でさらに継承・発展させて、もう1段階上の後期工業文明を創りだすといってもいいでしょう。

農業文明の発展過程になぞらえれば、前期の「粗放工業文明」から、後期はもう1段上の「集約工業文明」に移行していく。人口波動でいえば、工業現波が前波と後波に分れ、現在の波は粗放工業文明による「工業前波」、次の波動は集約工業文明による「工業後波」になっていく、ということです。

考えてみると、これまでの工業文明は〝粗放〟ならぬ〝粗暴〟文明でした。自動車が衝突したり、飛行機が落下すれば、人間もまた死んでしまうという、まことに「粗暴な技術」で成り立っています。

 エネルギー利用もまた、石油やウラン燃料を〝爆発〟させて採取するという「粗暴さ」に基づいています。経済構造ですら、グローバル資本主義の乱暴な行動に引っかき回されるという「粗暴な経済」の次元でした。

とすれば、次の集約工業文明は、この粗暴な次元を乗り越えて、より優雅な技術や経済の段階へ進んでいかなくてはなりません。

 これまでにも独自の新石器文明や集約農業文明を生みだしてきた日本人の資質を考えれば、欧米型の粗放工業文明をさらに改良して、より高度な集約工業文明を創りだす可能性は限りなく高いはずです。

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